私のヒーロー

「……じゃあな」



私の家につき
そのまま優輝は背を向けて歩き出す。


……このままでいいの?


優輝を傷つけたまま
帰しちゃっていいの……?




「待って!!」

「……」



私は優輝の腕を咄嗟に掴んだ。

でも優輝はこっちを向いてはくれない。




「優輝その……。

ごめんなさい。
あなたを傷つけるつもりは……」

「分かってる。

だが……。
俺はお前に頼って欲しかったんだよ。

浅木じゃなくて……俺に……」




優輝はそれだけ言うと
私の腕を優しく離した。




「俺には怒る資格も
こんな事を言う資格もないけどな」

「そんな事……」

「悪ぃ。
……しばらくは1人で学校行ってくれ」

「え……」




“悪い”再びそう言って
優輝は歩いて行ってしまう。




「優輝……」



私の声は
優輝に届く事なく空に吸い込まれていった。