私のヒーロー

連れてこられたのは体育館裏。
呼び出しにはもってこいの場所だ。


私も何度も呼び出されたし……。


そう思いながら
杉下センパイを見つめる。




「私に何の用事ですか?」

「これが最後の忠告よ?
姫条くんと別れなさい」

「最後の忠告ね……。
だったらもうやめましょうよ」

「やっと別れる気になったのね?」




怪しいくらい
不気味に笑う杉下センパイ。


でも何か勘違いしているみたい。



「終わらせるのは
この脅迫じみた事ですよ」

「は……?」




さっきまでの笑みは消え
恐ろしく顔が歪んでいる。




「優輝が好きなら……。
真っ直ぐ本人にぶつけてください。


私にぶつけても
“想い”は伝わりませんよ?」

「っ……。

何いい子ちゃんぶってるのよ!!」



杉下センパイの顔は
一瞬だけ哀しそうに見えた。


でもすぐに怒ったように
私を突き飛ばした。