私のヒーロー

「でも……。
私が1番嫌なのは……。

何もできない自分なの」

「え……?」




鈴香は赤くなった目で私を見つめる。




「最初は……。
杉下センパイたちの目が私に向くなら……。

他の誰かが傷つかないなら……。
私は嫌がらせをされてもいいって思ってた」



他の誰かが傷つくより
私が傷つけばいい。

そんな風に考えていた。


でも稜也に言われた事や

杉下センパイたちから
嫌がらせをされてみて気付いたの。


優輝を想う気持ちを抑えきれずに
とった行動だとしても……。



こんなやり方は間違ってる。




「愛情が歪んだ結果がこれなんて
……哀しすぎるよ……」

「亜樹……」



鈴香はぎゅっと
私に抱き着いてきた。


私を慰めるように
優しく抱きしめてくれる。