あれから2週間とちょっとが経ち……。
もうすぐ夏休みに入ろうとしていた。



心なしかホッとしているのが分かる。





「亜樹?
アンタ疲れてる顔してるけど大丈夫?」

「鈴香……。
うん大丈夫だよ!!」



鈴香に言われて
ハッとしながら笑顔を作る。



今は鈴香と2人で
屋上でお昼ご飯を食べている所だ。




「大丈夫って顔じゃないわよ!!
嫌がらせ……辛いんでしょ!?」




鈴香の言う通り
私は最近ずっと嫌がらせを受けている。


もちろん……
杉下センパイたちから。


考え込んでいればいきなり

鈴香は持っていたお弁当を
バンッと置き私の両肩を掴む。




「辛いなら辛いって言ってよ!!
1人で我慢しないでよ!!

アタシ……
アンタが苦しむ姿なんて見たくないよ!!」




鈴香は自分の事の様に
私の事を考えてくれる。


その証拠に鈴香の瞳からは
綺麗な雫がこぼれ落ちる。




「ありがとう……。

ってか泣き過ぎだよ」

「だって……」



ハンカチを渡せば
もっと涙が出てきたし……。