私のヒーロー

「……やっぱり変だなお前は」

「あ!
稜也じゃん!!」



教室のドアの所にもたれながら
呆れた様にタメ息をつく稜也。



「普通は泣くなり
言い返すなりするだろ?」

「え?」



今の泣くところだったの!?
言い返すほどでもないし……。



「『行かなくていいんですか?』
なんて馬鹿な事言う奴はお前しかいないな」



私は思った事を
言っただけなんだけどな……。


おかしかったかな……?


ん?
って言うか……。




「全部見てたの!?」

「まぁな」

「ふーん……」

「……気を付けろって言っただろ?」



ドアに預けていた体を
ゆっくりと起こし私の方に近づいてくる。




「行くぞ」

「え?」

「送ってく」



さらっと言う稜也に驚きを隠せない私。



「いやいや!!
大丈夫だよ!!」



私の家とは反対方向だし……。



「また絡まれるかもしれないだろ」



それだけ言うと
スタスタと歩いて行ってしまう。