翌日



「ほら……あの子よ」

「“爽やか王子”と
付き合ってる子でしょ?」



あー……。
視線が痛い……。



学校の廊下を鈴香と歩いていれば
何人もの人の視線が突き刺さる。




「アンタもすっかり人気者ね~」




鈴香……。
顔がニヤけてますよ?




「他人事だと思って
楽しんでるでしょ!?」

「あ……バレタ~?
ごめんごめん~」

「棒読み半端ないんですけど」



鈴香とふざけ合いながら喋っていれば
急に私の目の前に足が出てきた。


持ち前の運動神経と反射神経で
転ぶことなく避けたけど……。




「あら~ごめんなさ~い」

「この子、足が長いからね~」

「悪気無いんだよ~」




目の前に現れたのは
3人の女の人たち。


これは……
明らかにわざとだよね?


私に足を引っかけて転ばそうとした。