私のヒーロー

「あの……」

「なんだよ?」



なんだよって……。
何でそんなに冷静なんですか!?


私は今ベッドの上に寝転がっております。

え?
何でかって?

こっちが聞きたいよ!!


目の前には
優輝の顔。


両手は上に
まとめて押さえつけられてるし……。


つまり……。
私は今……優輝に押し倒されています。




「優輝?
どうしたの?」

「……」



優輝は何も言わない。

ただ私を見下ろすように見つめている。




「ん!?」



優輝の唇が私の唇を包み込む。

ちょっ……。
またキス!?


今日これで何回目だろう?




「亜樹」

「何……?」



唇が離れたと思ったら

寝転がっていた体を
思いっきり引っ張られる。