私のヒーロー

「俺は新條 雅人(しんじょう まさと)。

……意外に度胸あるんだなお前。
さっきアイツらに言った言葉格好良かったぜ」





照れたように笑うのは
金髪の男だった。


新條くんね。

……前に会った時は
『チビ』って言われてムカついたけど
案外いい人なのかも……。




「でも相変わらずのチビっぷりだな~」




……うそ。
やっぱりムカつく!!




「チビじゃないし!!」

「はぁー?
これでチビじゃなかったら俺は巨人だな」

「あー。
無駄に身長ばっかり伸びたんだ」

「無駄ってなんだ無駄って!!」




もうー!
何この人!!




「新條くんって怒りっぽいんだね」

「はぁぁぁ!?」




うるさい……。
いきなり叫ばないでよ。



「何かいいなぁー。
親友って感じで!」

「親友じゃない!」

「親友じゃねぇよ!」



まさかのハモリで
私と新條くんは睨みあう。