ちゅっというリップ音と
一緒に優輝の唇と私の唇が重なり合う。



「ん!?」

「だから……目を閉じろ」




優しい優輝の声に
促されるように私はそっと目を閉じた。



優しく包まれる唇。

まるで大事なものを
扱うみたいに優しく触れる手。




「亜樹」

「……優輝」




優しく呼ばれる名前に
ドキドキが止まらない……。


名前を呼ばれて
胸が温かくなるなんて初めてだよ……。



「好きだ」

「あっ……」



真剣な目つきに私は
優輝から目を離せなくなった。



あぁ……。
気付いちゃったかも。


これが“好き”って気持ちだ。

優輝とずっと一緒に
いたいって心からそう思う。


私は優輝が好きだ……。