私のヒーロー

「くだらねぇよ。
正義なんてこの世にはねぇ」

「……」




そう言った男は一瞬
悲しそうな顔をした気がした。


だから
私は言葉に詰まる。




「俺たちはずっと
“不良”っていうレッテルを張られてきた」



それに気付いたように
優輝が口を開いた。


レッテル……?
どういう事……?




「不良ってだけで
変な目で見られるんだよ」




不良ってだけで……。

優輝は哀しそうに
みんなを見ていた。



「闇炎は一般の奴らには
手を出さないって決まりがある」

「街の人には手を出さない。
街の人が絡まれていたら助ける。
法に触れることも一切しない。

そういうグループなんだー」



優輝や可愛い男の子が
闇炎について説明してくれる。



なんか……。
闇炎って格好良いじゃん。