「……っでここが保健室」



今は昼休み。
姫条くんに学校案内をしている最中。


でも……。
私は疲れ果てていた。


理由は明確。
私はタメ息を
つきながら周りに目を向ける。




「カッコイイね!!」

「もぅ、ヤバい!!」

「あの子……羨ましい!!」



姫条くんと並んで歩けば
行き交う人みんなの視線がくる。


それだけならまだしも……。
教室から覗く人や
ついてくる人までいるし。


もう本当に疲れた!!



「ごめんね……神崎さん。
僕のせいで案内させちゃって」



今の私の癒しは
隣で悲しそうに笑う姫条くんだけ。