私のヒーロー

稜也は私の頭を軽く撫でると
そのまま屋上から出て行った。





「あー!!
本当にムカつく!

お前もなに触られてんだよ!」



ガシガシと強めに
私の頭を撫でる優輝。



これって撫でているの?
髪の毛ヤバイ事になってるんですけど。




「ちょっと優輝……」

「ったく……。

鈍感に無防備なんて
目も当てられねぇ」



お……怒ってる。
だって顔怖いもん。


わぁ……。
皆に見せてやりたい……。




「って言うか!
私は鈍感でも無防備でもないから!」




いきなり誰かが
殴り掛かってきても避けられるもん!!


気配には敏感だし!




「……お前は根本的に
分かってなさそうだ」

「意味が分かんない!」




タメ息をつく優輝を
屋上に残して私は教室へと向かう。


授業が始まる!!