私のヒーロー

「って事だ。
お前も手出すんじゃねぇぞ」



ん?

優輝は一体……
誰に言っているんだろうか?



視線を辿れば
給水塔の方を見ていた。


あっ……。

あそこには
1人しかいないじゃん!




「稜也!」

「朝から何を
やってるんだお前は」




稜也はタメ息を
つきながらも私を見てくれる。


稜也と仲良くなったのは
夢じゃなかった!!



「おい……
俺を抜きで話すんじゃねぇよ!」



優輝は顔を顰めながら
私の肩を抱く。




「こいつは俺の女だ」

「……そうみたいだな」




な……なにこの空気。

少しピリピリ
している気がする……。