「亜樹……大丈夫?」

「だ……大丈夫。
ありがとう……優輝」




私の体は地面に沈むことなく
抱きしめられる形で
優輝の腕の中におさまっていた。




「きゃー!!」

「いやぁー!!」



周りの悲鳴に
私1人だけ顔を紅くする。


は……恥ずかしすぎる!!




「姫条くん!
何でその子を助けるの!?」



……それは酷くないですか?


あなたが私の事を
引っ張ったんでしょうが……。



心の中でタメ息をつき
優輝の言葉を待つ。




「何でって……。
危ない所だったし……。


それに亜樹は僕の彼女だから。
助けるのは当然だよ?」



すっごい爽やかな笑顔。
よくそんなセリフ言えるな……。



って!!
今……彼女って言った!?