私のヒーロー

「“好き”って気持ちが分からない?
馬鹿言うんじゃねぇよ。

お前の反応が心が……。
俺を好きだって言ってるだろーが」

「そんな事……」



“そんな事ない”って
私はハッキリとは言えなかった。



だってこの速まる鼓動も
熱い頬も体も……。


他に理由が
見つからないもん……。




「……」




私は……。
姫条くんが好きなのかな……?




「大体な……。
さっきお前が言った……



『私は……あなたと同じ道を
歩んでいきたいって……。

隣で同じ景色を見たいって思う』


っていう言葉も
立派な恋心じゃねぇか」




え……。
そうなの!?


私はただ……。
姫条くんの隣にいたい……。
そう思ったから言って訳で……。




「しかも極めつけは
“ドキドキする”なんて言うし。


お前は俺の事を
おちょくってるのか!?」



何で怒るの!?