私のヒーロー

「顔……紅いね?」



さっきの仕返しで
姫条くんと同じような事を言う。


なんか……。
もっと紅くなっていくんだけど……。




「あー……クソッ!!」

「うわっ!
なに抱き着いて……」



姫条くんは片手で
私の頭を自分の胸に押し付け

もう一つの手は
私の背中に手を回していた。



「……心臓の音すげぇな……」

「う……うるさい……!!」




そう言う姫条くんだって
鼓動……凄く速い……。


なんか……。
落ち着く……。


温かくて
心地いい……。




「はっ……。
本当に馬鹿な奴……」

「ちょっと!!」



また馬鹿って言った!!
何なのよ!?



ムカついて
押し返そうと思ったけど
やっぱり力は敵わない。