私のヒーロー

でも……。
何でだろう……。


頭では断るって決めたのに。


心が痛い……。
ズキズキして……苦しいの。




「……お前は俺といる時
どんな気持ちだ?」

「どんな気持ち……?」



そんな事……
言われても……。


私は目を瞑って
姫条くんとの思い出を振り返る。


人を馬鹿にしたような
言葉や態度にムカつく事もあるけど……。


でも結局は
それに助けられちゃうし……。



一緒にいると……。
温かい気持ちになる。



えっ……。



パッと頭に浮かんだのは
姫条くんの笑顔だった。