私のヒーロー

「私は姫条くんが
優しいって知ってるし……。


その優しさに
私は支えられてきた」




姫条くんとは
まだ出会ってそんなに
時間は経っていない。


だけど……。


私にとって
大切な人だってことは分かる。




「私は……あなたと同じ道を
歩んでいきたいって……。

隣で同じ景色を見たいって思う。


だけど……!!」




言いたい事が
頭の中でゴチャゴチャになる。


姫条くんの瞳は
真っ直ぐと私に向いていて


真剣に私の話を
聞いてくれているのが分かる。




「“好き”って何?
私はそれが分からない……」




そんな状態で
姫条くんと付き合うなんて失礼すぎる。


そんなの私には出来ない。