「亜樹……。
俺お前に会えてよかったよ」




優しいその瞳が
私の心を和らげていく。




「私こそ……。
稜也に出会えてよかった」



稜也との出会いは
私にとって凄く大切なものだった。



稜也の優しさが
私を変えてくれた。




「俺はお前のお蔭で
過去を乗り越えられそうだ」

「……稜也が強かったからだよ」




本当に稜也は強いと思う。


自分の過去を……闇を。
自らの手で振り払った。



私にはない強さがある。




「いずれ……
安藤 蒼太とケリを着けるつもりだ。


どうして俺に目を付けたか……。
その理由を知りたいからな」



稜也は
どんどん前に進んでいく。


私をおいて
先に進んでいく……。



その強さが
私には羨ましい……。