私のヒーロー

「お~い。
そろそろショーを始めよーぜ」




男たちは
どこかを見ながら叫んでいた。



「お前は本当にせっかちだな。
もっと楽しもうぜ?
なぁ……稜也?」



そこから出てきたのは
大量の不良を
引き連れるように歩く蒼太だった。



「蒼太……」




俺は何が何だか
分からなくなった。


蒼太の顔には
いつもの無邪気な笑顔なんてない。



不敵な笑みで俺を
見下すように俺の前に立った。