私のヒーロー

「わっ!!
ボール取られた!!」

「蒼太……何やってんだよ!
それに比べて……。
浅木くんめっちゃ上手い!!」




サッカーを通じて
俺たちは少しずつ仲が良くなっていった。



「浅木くん!
シュート!!」

「あぁ」



俺はクラスの奴からの
パスを受けそのまま
ゴールに蹴り飛ばす。



「決まった~!
浅木くん、ナイス!!」

「……ナイスパス」

「あっ……」



クラスの奴らは
一瞬だけ止まると
笑顔を浮かべる。



「俺……浅木くんの事……。
誤解してた……」

「俺も……。
もっと怖い人だと思ってた」



いつの間にか
サッカーをしていたメンバーが
俺の周りに集まっていた。