私のヒーロー

浅木くんと2人で来たのは

学校から2時間くらい
歩いた所にあった河原だった。




「ここは……?」

「……俺の思い出の場所。
いや……“最悪な”思い出の場所だ」



“最悪な”……。
そう言った時の浅木くんの顔……。


凄く哀しそうだった。



そんな顔……
見てられないよ。


私はそっと
浅木くんの手を握る。


あなたの悲しみが
私に来ますように。


そう願いを込めて
ぎゅっと握りしめる。



「神崎……」



浅木くんの顔から
さっきの哀しみが
少し消えた様に見えた。


私は少しでも
浅木くんの力になれてるって
自惚れてもいいのかな……。




「……」



まるでその返事をくれるみたいに
私の手は力強く握りしめられた。