私のヒーロー

「おはよーございます」



学校につき
教室に入れば騒がしかったクラスが
一気に静まりかえった。


その原因は……。



「……」



私の後ろで恐ろしい目つきで
威嚇している浅木くんだ。



「っち」



浅木くんは軽く舌打ちをしながら
私を抜かして席に向かって行った。



「怖い……」

「不良とかマジないわ」



ボソボソと
聞こえてくるクラスメートの会話。


なんで……?
浅木くんは別に何もしてないじゃん。
何でそんなこと言うの?


みんな浅木くんの事……。
誤解してるよ……。


浅木くんは
確かに目つきは怖いかもしれない。


でも……。
悪い人じゃない。


さっきだって
私を助けてくれた。


それに……。
毎日ちゃんと学校に来てるもん。


……授業はよくサボってるけど……。