「あっ……」



私の体は
緊張がほどけた様に崩れ落ちる。


やばっ……。
体が……動かない。


しかも
意識まで朦朧として……。



「亜樹!!」

「神崎!!」



瞑りかけた目に映ったのは
亮祐に支えられながら
こっちに来る浅木くん。



「浅木くん……」

「神崎……大丈夫か……?」



『大丈夫』と小さく伝えると
安心したような顔をした。



「ねぇ……。
もう無理しちゃだめだよ?
浅木くんが……傷つく姿……
見たく……な……」



そこで
私の意識は途絶えた。


途絶える直前に

浅木くんと亮祐の
叫ぶ声が聞こえたような気がした。