「そろそろ帰るか」

「うん」



亮祐の言葉で
帰る事になった私たち。


いいって言ったのに
強制的に『送る』って言われた。


見た目に寄らず
ちょっぴり強引な亮祐を
断りきれず
今は一緒に歩いている。



「亜樹ってさ
本当に馬鹿だよな」



なんで?
何でそんな爽やかな顔して
さらっと馬鹿って言うの!?



「あのねー……。
私は馬鹿なんかじゃ……」



否定しようと思ったけど

ふと自分の成績を振り返ったら
そこまで強く否定できなかった。




「馬鹿じゃないもん。
……たぶん……」



あー……。
勉強頑張ろうかな。


隣で笑う亮祐を見て
密かに決心をする私。