私のヒーロー

「……何でアイツがここに……」



学校が終わり校門に行けば
予想外な人物がそこには立っていた。


赤い髪の毛
爽やかな笑顔
モテそうな顔と体型。


そんな人がいたら当然……。



「きゃー!!」

「カッコイイ!!」



皆が興奮するに決まっている。


あー……もう。
うるさいなー……。



耳を塞ぎながら
校門を出ようとすれば
優しい声が私の足を止める。



「亜樹!」



何でアンタまで名前で……。
まぁどうでもいいけどさ。



「何ですか?
……アイツならもう帰りましたよ」



皆の目もあるので
姫条くんの名前は出さなかった。


こんな事で
姫条くんの正体がバレたら
申し訳ないし。