ぺピン

バタン…と、自室のドアを閉めた。

閉めたとたんに、京香の目から涙がこぼれた。

「――何で…?

何で…?

何で…?

どうしてなの…?」

次々とこぼれ落ちる涙に耐えることができなくて、京香は座り込んだ。

「何で京香の方を見てくれないの…?

目黒さんと一緒に過ごした時間が多かったのは、京香の方じゃない…。

どうしてお姉ちゃんを選んだの…?

京香の方が目黒さんのことを好きなのに…」

フローリングに次々と涙がこぼれ落ちる。

「目黒さんの妹になんて、なりたくない…。

目黒さんの隣は京香だって決まっているの…」

涙が出なくなるまで、京香は泣き続けた。