「あんまり無理するんじゃねーぞ。

不動産屋の仕事って、結構大変なんだろ?」

そう聞いてきた春馬に、
「あら、心配してくれてるの?

珍しいわね」

京香がからかうように答えた。

「違うに決まってるだろ。

お前が風邪でもひかれたら困るって言ってんの。

こっちだって仕事をしているんだから」

春馬が呆れたと言うように答えた。

「はいはい、そう思っておきます」

笑いながら言った京香に、
「ますー」

都が笑いながらまねをした。

「何だよ、都も京香の味方かよ」

仲間外れにされた春馬がすねたように言った。