「え〜、有紀、今日もアイツんとこいくの?そろそろやめなよ…」
友達の由佳の話は最もだと、有紀はわかっている。わかっていて、やめられないのだ。
「でも、やっぱ、好きだから」
「有紀は好きでもあっちは…」
「わかってる」
「……」
(わかってる。だいちゃんは、私のことなんかちっとも好きじゃない…でも)
有紀は信じたくなかった。
そしてほのかな光に希望を持っていた。
こんな日がきっとずっと続いていって、いつか。
いつか…。
甘い幻想を、描いているのだ。