この世界が幻だと、私だけが知っている。

「…颯大くんありがとう、おかげで眠気が覚めたよ」

「え、ホント?役に立てた!」

「嫌味言ってるのがわからないのかよ!」


こんな言葉遣いはいつものこと。

周りの男子からの失笑はもう慣れたものだ。

それもそう、暴言を吐きまくっている人物が女子だからだ。

肩甲骨の下辺りまで伸びた髪を横ポニにして、長い前髪をハートのメタリックなヘアピンで留めてるだけ。

制服も普通に着ている女の子なのだ。

そんな私が壮大な秘密を持ってるなんて…思ってないでしょうね。