「ぼーりょく、おとこー」

「それより早よ、風呂行け」

「ウィッス」


パソコンを一旦フリーズさせ、着替えをもってパタパタスリッパを鳴らしながら風呂場へと駆け込む。

改めて、ワタクシ久木鈴歌(ヒサギスズカ)はこの春高校生になったばかりのピッチピチの女子高生でげすよー。

そして先ほど私と喋っていたのが隣の部屋に住む高校生の久本悠真(ヒサモトハルマ)。通称ゆーちゃん。

元々私の方が先に住んでいたんだけど、そこへ引っ越してきたゆーちゃんが、自分の部屋と私の部屋を間違えたのが切っ掛けで仲良くなった。

まぁ漢字は似てるもんねー、久木と久本。木か本かの違い
でしかないし間違えやすいわなー。


まぁそんなこんなで最近では勝手知ったる人の家なんて言うくらいには双方の部屋を行き来したりしている。

「リン、アイス食うかー?」

「食うー!!」


脱衣場で着替えていればそんな声が聞こえたので慌てて水滴を脱ぐってパジャマに着替える。

だって早く行かないとゆーちゃんてば一人で全部食べちゃうんだし。こないだも、二人で食べようと思って買ってきた箱アイス一人で食べちゃったし。まぁお詫びにハーベンダッツ買ってくれたからいいんだけどー。