それが涙だと分かったのは家に着いてからだった。 「夏希、なぜ泣いとる」 おじいちゃんは私の顔を見て静かにそう言った。 これは、涙だったのか―――自覚した途端溢れ出るそれに唇を噛み締める。 玄関で立ち尽くして泣く私におじいちゃんは驚く様子もなく居間に上がるように勧めた。 私は言葉を発することなく頷き靴を脱いだ。 居間に上がって出されたお茶を黙って飲み続ける 私の涙が収まるまでおじいちゃんはなにも言わなかった。