「え、裕子さんに会ったの?」
裕子さん?遥のお母さんって裕子さんって言うんだ。
遥に昨日のことを話すと複雑そうにそう言った。
『うん、なんか綺麗な人だったねー』
「そ、なんか聞いた?」
『ううん、特には』
「ふーん」
なにかおかしい。
遥がいつもと違って口数が異様に少ない。
微妙になってしまった空気を一新しようと明るく切り出した。
『遥ってお母さんよりお父さん似なんだね?あんまり似てないから驚いた!』
「だろうね、本当の母さんじゃないから」
表情が固まるのを抑えるので精一杯だった。
似ることはない
本当の―――――。
裕子さんが不自然に切った言葉の続き。
私が本当のお母さんじゃないから

