『はーるかっ!』
「夏希、今日は早いな」
『私もたまには早起きくらいするんですー』
普段通りだ、遥も私も昨日の意味深な言葉などなかったかのように。
私はいつも通り課題を取り出し、遥はいつも通りカメラを取りだす。
カメラの手入れをしている遥をこっそりバレないように窺いながら少しずつ課題を進めていく。
たまに分からないところを聞くと呆れたように笑いながら、それでも丁寧に教えてくれる。
こんなのがずっと――――。
昨日夢を見たせいであまり眠れてなかったのか。
そんなことを考えながら私はゆっくり意識を手放した。

