夕方、日が落ちた頃合いを見計らって私は再び病院を訪れていた。 右手には今日私たちを楽しませてくれるものを持参して 左手で私は窓を叩く。 ややあって開いた窓から顔を覗かせた遥の眼前に、持っていたものを突きつけた。 「うわっ」 驚いたようにのけぞった遥に私は笑顔で言った。 『花火しよっ、一緒にね!』