ねぇ遥っ、今日は何日でしょう?


私のその問いに遥は眉をひそめながら考え込むような素振りをした。



「8月…7日だろ?」


『そう今日は花火の日だよ!』



私の笑顔とは対照的に遥の表情は曇る。



「……だから俺、外に出るのは」


『それぐらい分かってるって!』


「は?じゃあどういう……」



不思議そうに聞いてくる遥に、それはまだ秘密で!と返しいつものあの椅子に腰を下ろした。


カバンの中からガサガサ取りだしたのは夏休みの課題。


ここ最近進めてなかったそれに終わるのか少し不安だ。


先ずは苦手な数学から。


嫌々課題に取り組みだした私の隣で遥はあの黒いカメラをいじりだした。