「じゃああたしは帰るからね、ちゃんとおじいちゃんの言うこと聞くのよ」
次の日の昼前。玄関先で繰り広げられる何回目か分からない景色にこれ何回目よ、なんて思いながらもハイハイ頷く。
お母さんはそんな私の様子を見ながらハァとため息をついておじいちゃんに、よろしくお願いします。そう言って帰っていった。
閉じられた扉に少し寂しくなったけどこれからのことを考えると楽しみの方が大きかった。
『じゃあおじいちゃん、私も行ってくるね!』
そう言うとおじいちゃんは言うことを諦めたのか涙ぐみながらも気をつけろ、と見送ってくれた。
なんだかんだでうちのおじいちゃんは優しい

