カラカラ………―――――。
軽い音がしたかと思うと今まさに私が叩こうとしていた病室の窓が開いた。
そこから顔を覗かせたのは当たり前だけど遥で
遥の目の前に立っている私にも当然気付くわけで
「は!?」
目を見開いた遥が驚いた声をだす。
その声は大きくて慌てて遥に飛びついて口を塞ぐ。
『バ、バカ!声大きいってっ、バレたらどうするの!?』
「っ………っっ―――――!」
『は?遥なに言ってるの?日本語で喋ってくれないと分からないじゃん』
ちょっと笑いながら言ってみせると遥の口を塞いでいた手をつねられた。

