『-よし、次!』

-ピーッ

ホイッスルを鳴らして合図を出すと、目の前を男子が走り抜ける。

-キュッキュッ

走り抜ける音と共に聞こえてくるのは、バスケットシューズのスキール音。



「蓮ーっ!スクイズとタオル、よろしくなー」

走って反対側にいる、キャプテンが叫ぶ。

『おっけー』

キャプテンに向かって、グッと親指を突き出す。



体育館の重い扉を開けて外に出る。
向かう先は、手洗い場。

そこに部員全員分のスクイズがある。

サーッとスポーツドリンクの粉を入れて、氷を入れて最後に水を入れる。

それを何回か繰り返して全員分を作り終えた。


そして、それをタオルと一緒に一人一人に手渡しする。


最後にキャプテンへ。

『はい、柊哉』