「けど……あれは相当ガード固いな」


サトシはフライドポテトをつまみながら言った。


「オレのクラスのやつがな、ちぃちゃんに『メアド交換しよ』っていきなり言ったらしいねん」


えらく無謀なことするな……って思った。

そんな強引な行動は彼女には逆効果だろう。

案の定、オレの予想は当たっていたようだ。


「そしたら、『真っ赤な顔して逃げていった』って。それ以来、さりげに避けられてるらしい」


ぶ……。

やっぱりな。


いきなり男に言い寄られた彼女の戸惑っている表情が目に浮かぶようだった。



そしてサトシはアイスコーヒーのストローを口にくわえながら


「けど……オレはそういうの……」


ごく自然にいつものバカみたいな会話のノリで、ものすごく重大な発言をした。




「……そそられるけどね?


落とし甲斐あるやん?」




はい?




今……

なんて……?