《わたし、実は彼氏と最近うまくいってなくて……。そのこと、ナオに相談しててん。そしたら、パニックになって涙とまらなくなって……。ナオ、なぐさめてくれただけやねん》


「そうやったん……」


《うん。だからヘンな心配せんといてな。それと……ちぃちゃんの彼氏やのに、胸かりちゃってごめん。それは、ほんまに反省してるから》


「いいよ」とも「ダメだ」とも言えず、返事に困る。


《実は、ちぃちゃんが行ってしまってから、ナオに怒られてん》


「え? 怒られた?」


《うん。『もうオレに甘えんな』って。ナオ、ちゃんとちぃちゃんのこと考えてるんやなぁって、ちょっと感動した。ちぃちゃん、大事にされてるなって……》



ありがと、ユカリちゃん。

心配してくれて。

気遣ってくれて。



でもね。


その言い訳……


ほんとは、シィ君から直接聞きたかったな。