shortstory

「好きな人でもいるの？」


「気になってる子はいる。」




そっか…そりゃいるよね、気になる子ぐらい。


わかっていたことなのにそれでも私の心を粉々にするのには十分な言葉だった。


「そっか…なら仕方ないね…。」
と彼女は震える声で言った。


泣きそうになってるのを我慢しているのだろう。


「…ごめん。」
と言ったのは天海くん。



「謝らないでよ、私が言いたくていったんだから。」
じゃあ、バイバイ。と言って彼女は走って帰って行った。