──さかのぼる事10分前。



用事があるから教室に残ってもらうように私から優貴へ伝えた。

用事といっても告白をすることなのだが。



優貴とは、優しくてイケメン、運動や勉強も出来る、いわゆる学校の王子様。

そんな訳で、彼はもちろんモテる。


私よりも可愛い子は沢山いるので、優貴が私を好きになる訳がない。

中途半端な気持ちは嫌なので、諦める為に告白をする。



そして二人きりになれるように、友人には先に帰ってもらった。




──窓辺から外を見て時間を潰し、しばらくすると優貴が教室に入ってきた。


緊張をするので、用件を早く伝えたい気持ちと、出来るだけ一緒にいたい気持ちがぶつかり、矛盾をする。


そして彼が私に近づいてきたので、好きという気持ちを伝えようとした。



そして今に至る。