休み時間中職員室に呼び出されて説教をくらっていた俺(藤井章太)は

間に合いそうもない体育に遅れまいと急いでいた。



曲がり角を曲がって真っ直ぐな廊下を行けば体育館に着く。


だが曲がり角の壁をつかみ勢いよく曲がるのと同時に向こうから来ていた女の子にぶつかってしまった。



「ごめん!大丈夫?」


倒れていた彼女に手をさしのべる。

手冷た‥つか腕細いな。

ちゃんと食べてるのか?




廊下にはばらまかれた彼女のプリント。


ひとつひとつプリントを拾っていく彼女の手はとても小さくて綺麗だった。


集めたプリントを彼女に渡そうと視線を床から彼女にうつすと


彼女の目はとても凛々しく髪をなびかせながら深々と頭を下げて行った。


俺は時が一瞬止まってしまったように彼女に見とれてしまった。