もう一度、その手を。

中学二年のとき、私はいじめられていた。
靴を隠され、全員に無視され、物をゴミ箱に捨てられ。
みんなの視線。
有りもしない噂。
めちゃくちゃにされた私物。

本当に地獄だった。

そのとき翔太は違うクラス。

翔太はなんども止めようとしたけど、私は断り続けた。

…本当に大切な人は巻き込みたくない。


いや、そんなの綺麗事。

私のいやな部分を翔太に見せたくなかった。
詳しく言うと三笠りんが言うことを翔太にも信じられるのが嫌だった。


だから、関わってほしくなかった。