「大分腫れがひいたね。化粧してあげるよ」



久し振りにシュウに化粧をして貰う。


シュウも私も黙ったままで、いつもとは違う空気が流れてた。


このままだと、シュウと終わっちゃう気がする…。


シュウが仕上げで私の唇にグロスを塗り終わった瞬間、私は言った。



「シュウはどう思ってるの…?」


「何が?」



ちゃんと向き合わなきゃ、先に進めない。



「…傷の事」



シュウの言葉を聞くのが怖くて、私はシュウの目を見る事が出来ない。

長い沈黙の後、シュウが口を開いた。



「勘弁してよ…」



それは初めて聞く

蚊が鳴くような声で



「……」



言葉にならない。



「ごめん、俺…暫くいいや」



いいって…何が…?

もう終わりって事…?



「私だって…強くないんだよ?確かにバカな事をしたって思ってるよ…」



私の全てを受け入れて欲しい。

弱い私も、バカな私も
ありのままの私を好きでいて欲しい


それは無理なの?


涙が溢れて来る……



「そうじゃなくてさ…そうじゃなくて…何で女ってそうなの?」



シュウは凄く悲しそうな目をしていた。