君がくれた約束[続編]


本日、高山秀明と高山ゆかりは離婚届けを提出し、受理されました。
これからはふたり、新しい別々の道を歩んでいこうと思います。
離婚理由についてのコメントは控えさせて頂き、ここに報告させて頂きます。

高山秀明



すごく短い文章だった……。


嘘ばっかり。

離婚の理由なんて分からないってことじゃない!


離婚理由を想像するコメンテーターの話を、ボーッと聞きながら私は思った。


シュウの言う“新しい道”。

そこに私はいる?


もう私のことなんて忘れちゃった?




忘れたなら離婚なんてしてほしくなかった。



だって、又シュウのことを待ってしまうもん……。


シュウが迎えにきてくれるんじゃないかって、期待しちゃうもん。


せっかくシュウがいない家庭を作ることを考え始めたのに、なんで離婚なんてするの?


とっくに終わったのに、私は又シュウに縛られる。


離婚したシュウの生活の中に私はいないのに、離婚したという現実だけで、私は又動けなくなるんだ……。


どうすればいいのか分からなくて、泣きたくなった。



「……ママ?」



不安そうに私を見る裕介を強く抱きしめる。



「裕介……大好きだからね」