「うん。もう少ししたら出るつもり。順調だから。いろいろとね」
その言葉を聞くと少しホッとした。
余計な心配からもうすぐ解放されるんだ……。
少しはヒデキに好意的に接することが出来るかな?
三人の会話は弾み、夜も遅くなり眠ることにした。
「ねぇ、シュウ」
「なに?」
「私、シュウとの子供が欲しい」
「結婚してからじゃないと倫子さんのお父さんが怖いから」
「そうだね」
ふたりで顔を見合せて笑うと、シュウの腕の中で眠った。
シュウと私と子供の三人の生活……。
少しずつ近付いてるよね?
そしてなんの進展もないまま、一週間が過ぎた。
「今日は仕事何時から?」
「後三十分したら出るよ。今日は帰らないから」
「そうなんだ?」
「倫子さん、行こう」
「うん。じゃあ行ってくるね」
ヒデキにそう言って、私はシュウの後を着いていく。
いつものようにお迎えの車に乗ると、シュウに言った。
「今日、ヒデキ帰らないみたいだから、久しぶりに外食しない?」
「うん。でも仕事が少しおしてるから、倫子さんは先に帰って支度してなよ」
「うん!」
デートも全然してなかったもんね。
すごく楽しみ。



