気まずくなって、私はベッドから起き上がり、服に着替える。
「倫子さん……?」
「……」
「何処か行くの?」
「ちょっとコンビニに行って来る」
「危ないから俺が行くよ。なにが欲しいの?」
「いい!それに……すぐ帰るから」
私はそう言うと鞄の中の財布を確認し、携帯を持ってマンションを出る。
シュウとヒデキにはふたりにしか解らない絆みたいな物があるの?
それは……普通の友情みたいな物なのかな?
私には分からない。
男の気持ちなんて分からない。
そう思ったとき、三上さんの顔が浮かんだ。
こんなとき三上さんに相談したら、なんて答えてくれる?
その気もないのに電話なんてしたら失礼……かな?
少しだけ甘えていいよね?
コンビニに着き、小さいノートとボールペンと少しのお菓子を買うと、コンビニの外に出て隅の方に行き、紗香に電話をする。
「もしもし」
「紗香?夜遅くにごめんね。ちょっと聞きたいことがあるんだけど」
「なに?」
「……三上さんの番号、教えてくれる?」
「あっ、うん。ちょっと待ってね」
私はさっき買ったノートを開き、ボールペンを持って紗香の言葉を待つ。



