まだまだ先だろうけど……。


シュウにそっくりな顔の男の子が欲しいな。


ただの妄想だけど、シュウと私と子供の三人で、手を繋いで歩く姿を思い浮かべる。


すごく幸せ。


少しすると、又携帯が鳴った。


―着信 シュウ


……?

まだ新幹線に乗ってるはずだよね?


なにかあった?



「もしもし」


「倫子さん?」


「うん。まだ新幹線じゃないの?」


「そうだよ。あのさ、倫子さんのお父さんに来月三日の日、空けてもらえるよう言ってくれない?」


「うん」


「親父連れて行くから」



『親父連れて行くから』


ドキンとした。



「そうなの?」


「うん。こういうことは早い方がいいと思って」


「緊張するよー」


「大丈夫だよ。だからお願いしといて」


「うん。あっ、私ね……」


「なに?」


「ううん、なんでもない。じゃあ、又ね」


「うん」



東京に行くなんて言ったら、シュウに会いたくなるから、秘密にしとこう。


今回は紗香と二人で楽しむんだ。


赤ちゃんのこととかいろいろ聞きたいしね。


私はすぐに父親のところに行き、伝える。



「来月三日、空けておいて」